永代供養における遺骨に関して知っておきたい注意事項

永代供養墓は普通のお墓よりも安価で利用でき、管理者を必要としないというメリットがあります。
霊園が存続する限り供養してもらえますし、年間管理費を支払い続ける必要もありません。
このため家のお墓がない方や、管理者となる人がいない方の間で人気を集めている埋葬方法です。
 
永代供養墓は少ない費用で管理者を必要としないというメリットがありますが、納骨堂や家ごとに区切られたお墓を利用する場合とは違う点があるので注意が必要です。
永代供養を検討している場合には、普通のお墓との違いや注意事項をきちんと理解しておくようにしましょう。
 
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永代供養墓を利用する際の注意事項は、事前に遺骨の管理方法を確認する必要があることです。
この理由は、お墓の管理を行う霊園や寺院ごとに遺骨の埋葬・保管方法に違いがあるからです。
埋葬をする方法には他の人と分ける「分骨型」と、他の人と一緒にする「合祀」の2種類があります。
分骨よりも合祀の方が供養のための費用が安いというメリットがあります。
ただし、1度でも合祀をすると2度と自分の親や親族などの遺骨を取り出すことができなくなってしまうので注意が必要です。
 
「分骨型」の霊園を選択すれば、埋葬後に取り出して改葬・分骨をしたり海洋散骨や宇宙葬などの自然葬を実施することができます。
「分骨型」の霊園を利用する場合であっても、事前に確認をしておかなければならない点があります。
それは、一定の期間が経過すると自動的に分骨から合祀に切り替えられることです。
33年間または50年間が経過すると、合祀墓に変更されるケースがほとんどです。
この期間が過ぎると、遺骨を取り出して別のお墓に改葬や分骨をすることができなくなってしまいます。
 
永代供養墓を利用する場合には、以後に分骨や改葬を行うかどうかを十分に検討することが大切です。
1度でも「合祀」が行われると、二度と分骨をすることができなくなってしまうからです。
他の墓地に改葬をしたり海洋葬などの自然葬をするつもりであれば、一部を手元に保管しておくようにしましょう。
 
永代供養墓とは未来永劫にわたり遺骨を供養してもらえるお墓であると考えている方がいますが、これは誤りです。
一定の期間が過ぎると別の合祀墓に改葬されますし、霊園の閉鎖や廃寺などで管理者がいなくなるとお墓自体が処分されてしまうことがあるからです。
お墓で供養をしてもらえるのは埋葬されてから30~50年程度の期間で、この期間を過ぎると霊園の管理者や寺院関係者によって別の場所に移動させられることを理解しておきましょう。(スタッフ)