合祀を選ぶとできなくなることは?永代供養のデメリット

永代供養とは、家族・親戚がいないか、または疎遠になっていてお墓参りをしてくれる人がいない、もしくは遠方にお墓があってお墓参りに行けない人のために、寺院や霊園が代わりに供養や管理をしてくれる埋葬方法のことを言います。
 
近年では、残された家族に自分が入るお墓の管理をするために費用や労力をかけさせるのは申し訳ないとして、永代供養を選ぶ方が増えています。
昔のような檀家制度がなくなり、お寺との付き合いはお葬式と法事に限られるなら、墓石代や使用料などわざわざ高いお金を払ってお墓を建てる必要性はないかもしれません。
 
201921165333.JPG
 
永代供養と一口に言っても、その埋葬方法は様々あります。最近人気があるのが「納骨堂」と呼ばれる屋内型のタイプです。
ロッカー型や、立体駐車場に車を停めるように建物内のエレベーターにより遺骨が参拝者のもとに移動する可動式収納型があります。
特に可動式は納められる遺骨の数を増やすことができ、ビルの中に作ることができるため、都市部を中心に広がっています。
 
屋外に建てる一般的なお墓のタイプの中に、個別にお墓を建てて納骨する「個別安置型」、一つのお墓に骨壺と石碑を別々に納める「集合安置型」、遺骨を分けずに一つのお墓に納める「合祀型」があります。
それぞれのポイントは、遺骨の納め方と後で遺骨を取り戻せるかどうかです。
 
合祀は家族だけでなく全然知らない他人の遺骨も全部混ぜて埋葬することです。
個別でお墓や使用料を支払う必要がなく、他の埋葬方法と比べてもかなり安く埋葬できるメリットがあります。
しかし一度合祀をしてしまうと、後でやっぱりちゃんとしたお墓を建てたいと思っても、遺骨を取り戻すことは不可能になります。
他人の遺骨と混ざってしまっているため、どれがどれだか分からない状態なのです。
改葬や分骨ができないことがデメリットになります。
選択する際には将来のことも含めてよく検討することが大切です。
 
合祀は終の住処です。
お墓が建っていても誰もお参りにこない、管理されず荒れ放題になっているものも一緒に合葬墓に納められます。
天涯孤独になった方ならこれでいいのかもしれませんが、なにかしらの血縁があってお参りにきたいと考える方はいるものです。
合葬墓にしてしまうと他の人と同じところに納められているため、誰のためにお参りをしているのか分からなくなり、故人の存在が希薄になりお墓参りの足が遠のいてしまうかもしれません。
合祀を選択する前には家族としっかり相談し、子ども世代・孫世代など将来のことまで考えてから決めることがよいでしょう。(スタッフ)