檀家を離れると仏様のご加護がなくなるというのは本当ですか?

実際に相談されたことですが、もちろんありえない話です。

もし、本当に檀家を離れて他宗に行くことで仏様のご加護が無くなるというのであれば、他宗のお寺は仏様のご加護がないお寺ということになります。そんなお寺は世の中から支持を失い消えてしまわないといけません。

実際は、むしろその逆でしょう。仏教はインド、中国、日本と様々な国を渡って広がっております。言うなればそれだけ多種多様な考え方の人にもご加護をもたらしたと言っていいと思います。

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他宗が悪いとかお経がなんとかというより、同じ仏教なのですから人が幸せになるようにお手伝いする同志であってよいと思います。人に嫌なことを言い、不幸な気持ちにさせ、不安をあおることが正しい仏教者なのでしょうか。とても疑問です。

もともと僧侶とは、2500年前ビクシュと呼ばれたものでした。

ビクシュとは、原訳は「食を乞うもの」でよい行いをしそのお礼で食を得て生きていくという意味です。お礼どころか嫌がられ、恨まれていては仏教の教えに反していると言えるでしょう。僧侶以前に人として正しいかを問うべきものなのです。

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僧侶とは仕事ではなく、生き方であるべきだと私は思います。これからも社会の問題解決のお手伝いをしつつビクシュとして生きていきたいと思うところです。(住職)