法話集
加持・祈祷について
井上 道陽
大師講便り平成22年12月第87号より
さて今回の法話ですが、新年の開運星まつりの勧進期間ですので、加持・祈祷についてお話してみようと考えております。
お大師さまは「加持」について「加持とは、如来の大悲と衆生の信心とを表す。
仏日の影衆生の心水に現ずるを加といい、行者の心水よく仏日を感ずるを持と名づく」(即身成仏義より)と申しております。
仏様が皆さんを救いたいという願い(大慈大悲)はこの世界のあらゆるところに満ちあふれています。
その願いは生けとし生けるもの、ありとあらゆるものすべてにゆきわたっています。
これを受け取れるかどうかは受け取るほうの心の状態で決まります。
もし、受け取るほうの心がきれいで水の動かない水鏡のような状態であれば、その光を受けてキラキラと輝くことができます。
受け取るほうの心が濁っていれば、光はむなしく通り過ぎ、せっかくの仏の慈悲もむだになってしまいます。
私達の心の周波数が仏様と呼ばれる宇宙の周波数と一致したとき、その力を取り込み大きな力が出るのです。
私達真言行者も、心を清め仏と一体となり仏の光(宇宙にあまねく存在するエネルギーを自分の体内に組み入れます。
その瞬間行者自身が仏となります。
密教ではこれを「即身成仏」(この身このまま仏となる)といいます。
そして自身が仏となった行者が祈ることにより、自分の体内に取り入れた仏様の力を注ぎこみ、様々なおかげが起きるのです。
この宇宙そのものが大日如来=仏様であり、私達人間も仏様の一部であり、その本体は仏様です。
仏様の波長に自分をあわせることで皆さんの中にある仏(仏性)を目覚めさせ、その仏の力で因業・宿業を断ち切り、運を開くのです。
私達は祈願や祈祷を通して皆さんがおかげをいただき、救われることは大いにあるべきだと考えております。
そのために行を行い、より強く仏様が働く状況を整えたり、研鑽をすることも重視しています。
自分の力だけでどうにもならない、そう思われる方は功徳を積み、仏様を一心に信じて祈りましょう。私達も手伝います。
よりよくお願いが叶うには仏様の波長に自分を近づけていきましょう。
貪り・怒り・愚痴の三毒を減らし、反省・感謝・奉仕の心で他人や社会のために尽くしましょう。
祈願・祈祷による現世利益は確かにありますが、幸せを子孫にわたるまで長続きさせるには教えを守り善き生き方をする必要があります。
皆様方すべての人々が幸せになるよう、幸せにしないものを護摩の炎で焼きつくし、魂を込めて来年の星祭りも修法させて頂きたいと思っております。
祈願によっておかげをいただくことは信仰の入り口です。
その後本当に仏様の世界に入ることができるように一緒に精進して歩んでいきましょう。
新年の星祭りにて皆様の幸せのために全力で祈ることを楽しみにしております。
合掌











